耐震を考えた家づくり
お世話になります。日本耐震サポートです。
今回は、耐震を考えた家づくりについて解説します。
耐震を考えた家づくりは、大きく分けて以下の5つが挙げられます。
- 正方形or長方形
- 平屋
- 地盤が強い
- 耐震・制振・免震構造
- 屋根が軽量である
特徴①:正方形or長方形
地震に強い家の特徴として、上空から見た時、家の形が正方形または長方形になっている点があります。なぜなら、地震が起きた際、家を構成している6つの面のすべてが一体となって、揺れに耐えようとするからです。逆に、L字型の家や、2階の一部分が1階よりも飛び出している特徴的な構造の家などは、どこか一点に揺れのエネルギーが集中しやすくなります。そのため、家にゆがみが発生しやすく、結果的に倒壊のリスクも高まるのです。ポイントは、地震のエネルギーをいかに分散させるかです。地震が起きた際、建物を構成するすべてが一体となって揺れに対して踏ん張ろうとする構造が重要で、正方形または長方形のシンプルな構造であるほど、揺れに耐えやすくなります。
特徴②:平屋
2階建てや3階建ての家よりも、平屋のほうが地震に強いとされています。なぜなら、建物に高さがない分、複層階の建物に比べて地震がもたらす揺れが少なく、同じ規模の地震が発生してもダメージを比較的小さくできるからです。先述したとおり、平屋の多くは正方形や長方形などのシンプルな間取りが多いので、この点においても耐震性が高い傾向にあります。
特徴③:地盤が強い
地震に強い家づくりをするには、前提として地盤の強さも重要です。平成12年以降、家を建築する際には地盤調査が義務化されています。ただし、具体的に家の間取りや建てる位置がある程度決まらないと調査内容も確定しないため、地盤調査は土地の購入後、建築前に行われるのが一般的です。土地の購入前に地盤調査をする場合、有料となる場合がほとんどなので気をつけてください。地盤調査の結果、軟弱な地盤であることが判明した場合には、以下のような工事が必要です。
①表層改良工法:深さ2mほどの土を掘って固化剤と土を攪拌する
②柱状改良工法:コンクリートの柱を注入して地盤を強くする
③鋼管杭工法:鋼管の柱を注入して地盤を強くする
どの工事が最適かは、地盤の性質によって異なります。また、建築面積などによって費用も上下するので、土地を購入する際にはしっかりと下調べをしておきましょう。
耐震・制振・免震構造
地震に強い家の特徴として、「耐震・制振・免震構造が施された家」という点が挙げられます。
耐震・制震・免震技術は年月を経るにしたがって進化を続けているので、築年数の浅い家に施された構造ほど、地震に強いと考えてよいでしょう。以下、それぞれの構造について解説します。
・耐震構造
耐震構造とは、大きな地震の揺れにも耐えられるように建物の構造を強化することです。
たとえば、従来の木造建築物は、柱と梁を縦横2方向に組み合わせるだけのものでしたが、柱を筋交いにつなぐ建材の使用によって、横揺れに強い構造になります。
また、ツーバイフォー住宅と呼ばれる耐震住宅は、柱を使わない工法であり、頑丈な壁を組み合わせることによって、建物全体の耐震性を高めるものです。
現在の日本で建築される戸建て住宅は、このような耐震構造になっています。
・制振構造
制振構造とは、地震の揺れを吸収する装置が壁の内部などに備えられている住宅構造のことです。そのような装置を「ダンパー」と呼びます。
揺れによって建物に生じた歪みをダンパーが吸収するため、強い地震が起きたときにも家の倒壊リスクを下げるだけでなく、家を構成するさまざまな部分の損傷を最小限に抑えられます。
優れた制振構造を施された家に住んでいる方は、大きな地震が起きても、実際より小さな揺れしか感じません。これにより、地震の揺れに対する恐怖感を軽減できるのもメリットの一つです。
制振構造は、建物にかかる負荷を軽減する意味で耐震構造より効果的で、免震構造よりも低コストで実現できます。
・免震構造
免震構造とは、建物の基礎のうえに直接据え付けるのではなく、建物の底と基礎との間に免震装置を挟む住宅構造のことです。
免震装置はダンパーや積層ゴムの部材であり、地震が起きた際には揺れを吸収するので、建物に揺れを伝えません。
そもそも家自体が地面から断絶されているため、大きな地震でも居住者が体感する揺れはかなり少なく抑えられます。
3つのなかでは最も安全な構造ですが、その分コストは高く、タワーマンションなどの高級集合住宅で採用されることが多いです。
屋根が軽量である
屋根が軽量であるのも、地震に強い家の特徴として挙げられます。屋根は建物の最上部にあるため、高い位置の重量が重くなればなるほど、地震による揺れが大きくなります。振り子のように、先端部分の重さが増すほど振れ幅が大きくなるのと同じ原理です。従来の瓦葺の屋根よりも、ガルバリウム鋼板などの軽量な素材を使うことで、地震の揺れの軽減につなげられます。
近年、日本列島では大規模な地震が頻発しており、建物の耐震性能の重要性が改めて認識されています。私たちは、お客様の生命と財産を守る耐震リフォームを、単なる工事としてではなく、未来への投資として捉えています。日本の住宅の耐震化率は、まだ道半ばです。私たちは、すべての人が安心して暮らせる住まいづくりを目指し、これからも技術とサービスの向上に努めてまいります。
「安心という価値を、すべての家庭へ」
この言葉には、私たちの決意と願いが込められています。社員一同、この使命を胸に、日々の業務に取り組んでまいります。専門的な知識や技術はもちろんのこと、丁寧な説明と誠実なコミュニケーションを通じて、お客様に寄り添ったサービスを提供することをお約束いたします。